大企業ではすでに適用になっていますが、2020年の4月からは中小企業でも残業の上限が規制され、適用されました。
今までみたく残業を長くして仕事をこなすのではなく、限られた時間の中でいかに効率よく仕事をこなせるか、という事が焦点。
共働きが多い昨今、今叫ばれている男性の家事や育児への参加やワークライフバランスをとる為にも重要。しかし、数年前よりは男性の家事の割合は増えたものの、配偶者からみると簡単なゴミ出しや洗濯物を干したりなど全体の10~30%前後に過ぎないのが実情。
男性がより仕事を効率的にこなし生産性をアップできれば、早めの帰宅で時間が創出出来る為、後は意識改革さえ行えば家事や育児の傘下の割合も増えるはず。
生産性とは?
仕事でいう生産性とは、同じ時間でどれだけ多くのものを生み出せるか、どれだけ多くの価値を生み出せるか、という事にかかっています。別な言い方では労働生産性とも。
時間を基準にするので、いくら多くのものや価値を生み出しても、時間を沢山消費し過ぎれば労働生産性は低い。逆に同じだけのものや価値を生み出して、それが限りなく時間を消費していなければ量は同じでも労働生産性は高いと言えます。
労働生産性が高いとは一般的に言われる仕事ができる人。価値を生み出す仕事を沢山こなせるので、もちろん収入も高くなります。
労働生産性が高い=仕事ができる人=収入が高い
労働生産性が高い人は価値のある仕事を多くこなせるので、他の人から仕事を新たに頼まれる機会も増えます。その頼まれた仕事も次々にこなせるので、収入がさらにアップするという好循環になります。結果、労働生産性もアップ。
生産性をダウンする要因
生産性のアップを考える前にダウンする要因を把握しなければなりません。いくら生産性を高めても、同時にダウンすることをしていれば足を引っ張る形になり、結果的に労働生産性の伸びは鈍化。
生産性をダウンする要因を自覚していれば、それを改めるだけで良いが、自覚せずに無意識で行っている場合もあり。無自覚の場合もあるので、自分の日常の一日の行動を一つ一つチェックする必要あり。
不必要なメールチェック
一つは不必要なメールのチェックがあります。もちろん重要なメールもありますが、中には広告やお知らせ等の不要なものも多いはず。1,2通程度ならさほど時間は消費しないかもしれませんが、溜まってくるとまとまった時間が消失します。
必要のないメールはなるべく送られてこないように、送信元のサイトでメルマガを解除する。身に覚えのない不要なメールは迷惑メールリストへ。
仕事に使うメールアドレスは2つに分けた方が効率的。1つ目は「まあまあ重要」「かなり重要」と、重要度が高いメールを専門に送受信。2つ目は「重要度が低い」、「何かの登録の際にメルアドを記載しなければならない時に使う(この場合後でお知らせ等のメルマガが送られてくることが多い為)」。
仕事中にチェックするのはもちろん一つ目のみ。これだけでもメールの数はかなり減り、チェックに要する時間は少なくなります。
2つ目のメルアドのチェックは、昼休みや帰宅後、移動中などの主に仕事以外の時間を当てると効果的。
タイムイズマネーです。不要なものに時間を取られる程、生産する時間は削られます。
不必要な自分宛ての電話
電話も少ないに越したことはありません。たとえ一つの電話での通話時間が短いとしても、何かを考えていたり創造していたりする時は完全にその思考がシャットダウンされます。
「通話後に途中から思考の続きをすれば良いのでは?」と思うかもしれませんが、人間はそう上手く出来ていません。まず思考中だった場面を思い出すことから始め、その周辺に考えていた事も思い出さなければなりません。同時に集中力も途切れたので、もう一度、集中のし直し。
たかが一度の通話ですが、少しのまとまった時間は確実に消失します。
生産性をアップさせたいのであれば、不要な通話は避けるべき。「重要な通話」、「重要で遅らすことのできない通話」に絞ることが理想。他の通話は部下や同僚、手の空いている人に受けてもらうべき。
また、重要な事でも通話でなく、可能な限りメールで送ってもらうようにするのです。そうすれば、自分の都合が良い時、集中力が切れた時などに確認し、返信すれば終わります。何かを思考している時など、中断される心配もなくなります。
パソコンが古かったり、スペックが劣るための動作遅延
現代ではIT機器は欠かせなく必需品。スマートフォンはかなり普及しましたが、仕事での作業は容量は大きく、まだまだ出来る事が圧倒的に多いノートパソコンやデスクトップのパソコンを使う人が多いと思います。
日進月歩で技術は進歩。日々新しい技術を備えたパソコンが商品化されています。発売される度に買い替える必要はありませんが、あまりに長い期間使いパソコンが古くなると、ハードディスクの空き容量が少なくなってきたり、スペックが劣るための動作遅延が起こったりします。
この動作遅延は、サイトの閲覧でページを開くための読み込みのスピードが遅くなったりと、パソコン作業中はずっと影響している事が多いです。累計するとかなり時間を消耗し、生産する時間が削られるのは確実。
仕事で使うパソコンは、壊れていなくても数年に一度は新調することを検討すべし。
眠気や疲労、ストレス、イライラなどの身体的または精神的な要因
生産性をダウンする要因の一つとして、眠気や疲労、ストレス、イライラなどの身体的または精神的な要因も大きく関与します。
これらの要因は生産をダウンさせるベース的な役割で、これをクリアした上で初めて上記の要因の対策が活かされます。
眠気や疲労が蓄積していると、物事に集中できません。同じ量のものをこなすのにも平常の1.5~2倍は時間がかかると見積もってもおかしくないはず。しかも質の低下はつきもの。
ストレスが溜まったりイライラしていても、集中力に欠けるので能率の低下は容易に想像がつきます。
生産性のダウンを防ぐ為に、これらの要因を作らないように意識的に自己管理するのが重要。
生産性をアップする要因
次に生産性をアップする要因。こちらもダウンする要因と同様に様々ですが、一つずつ説明します。
意識して生産性がアップする要因を取り入れ続けることによって、労働生産性は格段にアップするはず。
睡眠はしっかり取る
基本的というより最低限といった方が良いでしょうが、「睡眠をしっかり取る」は当然。
眠気は大敵。決して気力でカバー出来るものではなく、格段に能率が落ち、生産性がダウンするのは間違いなし。個人差はありますが、6~8時間は必要。
寝てる時間が勿体ないと思うかもしれませんが、睡眠不足で仕事に入るよりもしっかり睡眠を取った後で仕事に入った方が、例え時間が少なくなったとしても能率や集中力で断然カバーが可能。
また、身心共にリラックスを出来るので、眠気や疲労を取るだけでなく、仕事を継続していく上でも重要。
やることを限りなく減らす
生産性をアップさせるには片っ端から物事を沢山処理していけば良いと思うかもしれません。実は反対でやることを限りなく減らすのが一番の近道。
片っ端から物事を沢山処理した場合も、トータル的には量をこなしているのでそれなりに生産性はアップします。しかし、時間と労力に限度はあるので、限界がみえてきます。そこで、やることを限りなく減らすのです。
本当に重要なこと、利益を少しでも多く見込めるものに重点を絞り時間と労力を全力で投入するのです。付加価値が高いものに集中することで、自ずから生産性はアップします。
生産性をアップするためにはやること、やらないことを選別し、やることを限りなく減らす事が重要
作業でITに置き換えられるところはすべて置き換え、活用できるサービスは躊躇なく使う
現代はデジタル社会です。パソコンやスマートフォン、通信の環境などはかなり整っています。まだ紙媒体で作業を行っていたり、ITに置き換えられるところは全て置き換えるべし。
生産性のアップだけでなく、紙代、印刷代、人件費などはかなり削減が可能です。
昨今ではクラウドも普及しているので、なくしたりデーターを消去してしまったりといった心配はなくなりました。移動中や外出時でもネット環境さえあれば、簡単に作業を始めることが可能。
最近ではアプリやサービスも充実。クラウドで仕事を請け負ってくれるサービスもあるので、簡単な事務作業や文章書きはそこで代行してもらうのも一つの手。仕事を発注している間に自分の手は空くので、他の作業に取り組むことが可能。
人との接点を可能な限り減らす
ゼロにするのは不可能ですが、人との接点は限りなく減らす事が理想。
会議なども一つの部屋に集まって行うのではなく、なるべくオンラインで済ます。重要性の高くないものはチャットで済ますといったように、時間を削られない方法を取り入れる。
デジタル社会となった現代は、肉体労働も依然としてありますが知的労働の割合や重要性が格段に高まってます。知的労働の場合は、一旦集中力が切れると再開するまでにどうしても時間を要します。
そして、電話や営業、部下からの報告など人との接点が多ければ多いほど集中力が途切れます。電話や営業は最低限にして対応を減らしたり、部下からの報告もメールやチャットの機能を使ったりするのがベスト。
人との接点を減らす事が出来れば出来るほど、集中力は増して、結果として労働生産性はアップします。
目標を決めてわき目も降らずに最短距離でゴールに向かう
闇雲に仕事をこなすのではなく目標を決めるのが大事。生産性のアップを考えるなら、目標を決めてわき目も降らずに最短距離でゴールに向かうのが重要。
目標が定まってないと、余計な生産性の低い仕事や作業を知らない間に行っているケースがあります。自覚があっても、必要、不必要の判別がつかないこともあります。しかし、目標を一旦定めると、自分の今の立ち位置からゴールまでの直線が見え、その直線上から外れたことは不必要とすぐに判別が可能。
目標を定めて最短距離でゴールに到達。次々に目標を立てて、これを繰り返して行えば労働生産性のアップは間違いないです。
スポーツジムやウォーキング等で体を動かす
現代では知的労働の割合が高いため、パソコン等のデスクワークをする場合が多いです。長時間、同じ姿勢で座っていることが多く、運動不足になり必然的に体全体に流れる血流が悪くなります。
睡眠と同様にスポーツジムやウォーキング等で体を動かすといった程度な運動は必須。適度な運動は運動不足を解消するのみにあらず、精神的な疲労の軽減にも繋がります。気分をリフレッシュできるので、新しいアイデアが閃くことも。
頭の中を整理できるので、運動後はさらに集中力が増します。生産性のアップには適度な運動は欠かせません。
ちなみに、仕事のルーティン化と効率の関係についてはこちらの記事にまとめてあります。
生産性をアップさせて多くの仕事をこなし楽しもう!
生産性をアップする要因とダウンする要因を一つずつ説明しました。
どちらか一方を把握しているだけでは足りなく、両方の要因を把握した上で仕事を進めていけば労働生産性はより一段とアップできるでしょう。
労働生産性がアップすると仕事を効率よく沢山こなせることになり、収入のアップも期待できます。生産性をアップさせて多くの仕事をこなし、楽しい仕事ライフを送りましょう!